更年期障害の中医学的考え方③

2022年08月20日

今回は更年期障害の原因にひとつである、肝気鬱結についてご紹介します。

更年期に関わらず、婦人科疾患になりやすい内因として「怒」「思」「恐」があります。なかでも怒りは肝気を失調し、気滞や気逆を招き、月経痛、月経過多などを引き起こします。(ちなみに外因は寒・熱・湿です)つまり肝気鬱結タイプの更年期障害を起こすかたは、普段から怒りっぽかったり、ついつい感情を抱え込みやすいタイプに多いと考えられます。

このタイプの症状の特徴は、イライラして怒りっぽい、めまい、うつうつしやすい、乳房の張り、口が苦い、のどの渇き、月経が早まるあるいは遅れるまさしく「加味逍遥散」がぴったりのタイプになります。「加味逍遥散」には清熱作用の生薬も含まれているので、漢方茶で再現するならば、まいかい花やうこん、合歓皮にくちなしや桑の葉、はぶ茶を加えるといった感じになります。イライラは強いときは迷わず緑茶で。スーッとする薄荷も喜ばれます。

*漢方薬を服用する場合は専門職にご相談下さい。